2021年7月運転会において、寄付していただいたZゲージのジオラマを展示しました。寄贈のいきさつと、イベントの模様を報告いたします。
「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」寄付のいきさつ
ジオラマ寄贈のお問い合わせがあったのは、2021年4月のことでした。
それは、お亡くなりになったお父様の遺品だそうです。
「できることなら解体せずに、このままの形で役立ててもらえるところに譲りたい。」
そんな思いで引き取り先を探していたところ、鉄道模型で遊ぼう会のページを見つけられたとのこと。
お父様は熱心な鉄道ファンではなかったそうですが、人を楽しませることがお好きで、仕事を引退後はボランティアでマジシャンをされていたほどだそうです。
ジオラマ作りに取り組まれたのも、子どもたちに見せて喜んでもらいたいという思いからではないか、と話されていました。
鉄道ファンでなくても思わず欲しくなりそうな、高度成長期の鉄道風景が見事に再現されたジオラマ。
当会で活用したいのはやまやまですが、保管場所や運送手段の確保を考えると、現実的には難しいと言わざるを得ません。
しかし、バラバラに解体してしまうことはなんとしても避けたい!
そこで最終的にはどなたかにお譲りする前提で、一時的に引き取らせていただきました(ご依頼主の了承を得ています)。
寄付された「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」の概要
Nゲージよりもさらに小さい、Zゲージの鉄道模型ですが、タタミ一畳相当の大きさがあります。
3分割できるようになっており、保管や運送にも便利なつくりになっています(それでも結構な大きさですが…)。
そびえ立つ東京タワーや、赤レンガの東京駅が印象的なレイアウトですね。
車両は0系新幹線4両とキハ52が付いています。
新幹線が走る高架線1本と、ローカル線をイメージした8の字クロスの地上線1本があり、大充実の内容です。
すでにお気づきかもしれませんが、これはディアゴスティーニ社の「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」シリーズを組み立てたものです。
※このシリーズは発売終了しています。
全部で100冊にもなる壮大なシリーズですが、(おそらく)抜け漏れなく完成されているのは素晴らしいです。
寄付された「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」をイベントでお披露目
緊急事態宣言の解除を待って開催した7月運転会で、このジオラマを展示しました。
このときの運転会テーマは『東京オリンピック1964』。
高度成長期に活躍した列車にスポットを当てたのですが、ちょうどこのジオラマと時代が重なりました。
見ごたえのあるレイアウトだけに、鉄道模型ファンや電車好きのお子さんの注目を集めていました。
「昭和にっぽん鉄道ジオラマ」の最終的な譲渡先
7月運転会の終了後、Zゲージを所有している当会スタッフがジオラマを引き取りました。
自宅に設置して走らせるそうです。
機会があれば、いつかまた運転会で展示するかもしれません。
寄贈品を活用する責任と難しさ
寄付を受けるからには活用する責任がある
鉄道模型で遊ぼう会ではこれまでも、HOゲージやNゲージのジオラマを引き取ったことがありました。
それらは活用を希望された他の団体や個人に譲渡しておりますが、実際のところ、倉庫などに収納したままになっているようです。
博物館のようにジオラマを常設展示できればいいのですが、そんなところはまず見当たりません。
やむを得ない事情があるとはいえ、十分に活用できていないことは心苦しく思います。
活用困難な寄贈品については受け入れを断念します
このような事情から、ジオラマについては責任をもって活用することが難しいため、今後は寄贈をお受けしないことにしました。
Nゲージ以外の鉄道模型(HOゲージ、Zゲージなど)や鉄道玩具(プラレール、ダイキャストなど)についても、活用機会がほとんどないため、受け入れを断念いたします。
誠に申し訳ございませんが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
Nゲージは受け入れを継続します(ジオラマを除く)
Nゲージの模型車両およびジオラマに固定されていない線路・駅舎・プラットホーム・ストラクチャー(建物)につきましては受け入れ可能ですので、お問い合わせください。
鉄道模型の寄贈方法についてはこちらのページをご覧ください▼
鉄道模型の遺品については、こちらの記事を参考にしてください▼