「鉄道模型が好きな障がい者の皆さんが、安心して遊べる運転会を開催したい。」 そんなご相談をいただいて、鉄道模型で遊ぼう会が一肌脱ぎました。いつものレイアウトを丸ごと、障がい者施設のお部屋に再現して運転会を開催したのです。施設の名前を冠した「こだま鉄道」は主催者とご参加の皆さまにご好評いただき、2020年2月で4回目を数えるまでになりました。
障がい者だって鉄道模型を楽しみたい!
障がい者には敷居が高かった運転会
「障がいがある方が鉄道模型を楽しめる場所がないんです。」
という声をお聞きして、鉄道模型で遊ぼう会の溝口はその事実に初めて気づきました。
障がいがある方も、鉄道好き、鉄道模型好きな方が大勢いらっしゃいます。
しかし、車椅子が必要な方や、通常の会話が難しい方など、さまざまな事情で健常者と同じように楽しむことができないのです。
鉄道模型についていえば、一般のレンタルレイアウトや鉄道模型サークルの運転会に障がい者が参加するのは容易ではありません。
障がい者のための鉄道模型イベントをつくろう
「それなら、自分たちで障がい者のための鉄道模型イベントを企画しよう!」
と、障がい者施設の有志が立ち上がったのは2018年の春でした。
とはいっても、鉄道模型はまったくのシロウト。
Nゲージの車両や線路などの機材は持ってないですし、なにから手を付ければいいのか見当もつきません。
そんなある日、ネットで「鉄道模型で遊ぼう会」を見つけて相談に来られたのです。
機材も経験もないけれど、熱意で鉄道模型イベントを開催
私たちの運転会を視察したり、設営会に参加してノウハウを吸収しようとしましたが、
「自分たちだけでイベントをやるのは無理そう…」という結論に。
でも、ここまで来てあきらめるのは、あまりにモッタイナイ!
ということで、鉄道模型で遊ぼう会が全面協力して開催することになりました。
7月の中頃から開催に向けて具体的に動き出し、正味一ヶ月ほどの準備期間で開催にこぎつけたのです。
「障がい者の皆さんに喜んでもらいたい!」という熱意の勝利でした。
ついに、第1回こだま鉄道を開催!
そして待ちに待った2018年9月9日。「第1回こだま鉄道」が”開業”しました。
開場時刻の10時を待つことなく、この日を楽しみにされていた皆さんが、介助のかたに付き添われてやってきました。
この写真は第2回の開催風景▲
いつもの作業場に、巨大なレイアウトが設えてあり、その上を新旧さまざまな列車が駆け巡っています。
会場は笑顔に包まれて和やかな雰囲気。
主催者さんいわく、普段は見たことがないほどの笑顔の人もいたとか。
皆さん夢中で小さな車両を目で追ったり、写真を撮ったり、真剣な表情で運転に集中している人も。
それぞれの楽しみ方で、一日だけの特別な運転会を満喫されていました。
『こだま鉄道』会場風景
人気のトワイライトエクスプレスが「こだま鉄道」を走りました
「鉄道模型で遊ぼう会」の溝口(左)と白水(右)
こだま鉄道”開業”を記念してプレゼントした、特製野立て看板。
警報音を鳴らしながら自動開閉する踏切は注目の的でした。
大ウケだったカメラカーの前面展望。
いろいろな仕掛けに、障がい者のみならず、皆さん興味津々でした。
参加者の声
- おもしろかった
- また行きたい
- 参加しやすかった
- これからも続けて開催してほしい
といった感想が、障がい者本人と付添いの家族、介助者から聞かれました。
鉄道模型イベントが恒例行事に
好評に気を良くして(笑)、半年後の2019年2月に第2回を開催。
そして同年9月に第3回が開催されて、すっかり恒例化しつつあります。
皆さんが心待ちにされているので、やらないわけにはいかないですよね?
『こだま鉄道』の最新情報はこちら
今後の開催予定などは『こだま鉄道』公式Facebookページをご覧ください。
『こだま鉄道』過去の開催レポート
第3回こだま鉄道(2019年9月15日開催)
第4回こだま鉄道(2020年2月15-16日開催)
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